ミー me babygreens & edible flowers

me!農法について

me!農法の温室施設の空撮

me!農法は、ミー me 〜babygreens&edible flowers〜(ミー農園)が愛知県南知多町で展開する、自然農法をベースとした農薬・化学肥料・LED不使用の栽培方法です。 私たちはこの土地の力を最大限活かすことで農作物の生命力を高め、香り高く彩り豊かな、年間100種類のマイクロリーフやエディブルフラワーを生産しております。

季節感を表現できる栽培方法

一般的にマイクロリーフ栽培は近年、気温、気候、水分量、光量をコントロールできる植物工場が主流となっています。植物工場によるメリットは、年中同じラインナップを大量生産できることが最大の強みとなっています。

一方、me!のラインナップは季節によって変化します。冬には冬のラインナップ(春菊、オゼイユ、セルフィーユなど)、夏には夏のラインナップ(セロシア、オクラ、レモンバーム、バジルなど)、年間安定供給品(ルッコラ、ペッパークレス、サラダ水菜、ディル、ネギ、にんじん、カラフルダイコン)などがございます。

手のひらに収穫されたマイクロリーフ

シェフにとって仕入れは、レストランの品質を決定する極めて重要な要素です。旬の最も美味しい食材を信頼できる生産者から仕入れ、その時にしかない1番美味しい料理をお客様に提供したいと考えます。

me!のマイクロリーフの味や香りは季節ごとに変化します。ルッコラ、ネギ、ダイコンなどは夏には辛味が強く、冬には甘味が強くなり、四季の旬を感じるマイクロリーフとして、季節感を表現することが可能です。その時の旬の食材に最も相性の良いマイクロリーフがme!のマイクロリーフです。季節感をお皿の細部に渡って表現したい、という方シェフには必ずお役に立てると思います。

季節感を表現したme!のマイクロリーフを使った精緻な料理のプレゼンテーション

南知多のテロワール|海風と日照が育む香りと彩り

南知多の海岸線と町並みの空撮風景

me!が拠点とする愛知県南知多町は、海に囲まれた温暖な気候と豊富な日照が特徴です。ここでしか得られない地質の歴史・豊富な気候・潮風の恵みが、料理人にとって特別な価値を持つリーフや花を育ててくれます。

me!の土壌を語る上で欠かせないのが、その地政学的な成り立ちです。 この地域の基盤をなすのは秩父帯(ちちぶたい)と呼ばれる地質帯で、約2億年前(中生代三畳紀)に形成された堆積岩や火成岩からできています。 海洋プレートが大陸プレートに沈み込む過程で、海底の泥や砂、火山活動の堆積物が押しつけられ、長い年月をかけて固まりました。 こうしてできたのが、現在の頁岩(けつがん)や砂岩、チャートといった地層です。

頁岩や砂岩の地層から生まれた岩石質の土壌で育つマイクロリーフ

頁岩はミネラルを豊富に含み、保水性と通気性のバランスに優れています。またme!の圃場を含む南知多の一部に広がる砂地は、根が深く呼吸できる環境をつくり、作物の風味をクリアに仕上げます。

その結果——
✔ 根菜は瑞々しく締まりが良い
✔ ハーブは香りが立ちやすい
✔ 葉物は色鮮やかに仕上がる

南知多町は日照時間が全国でも上位(愛知県全体で全国9位)に入るほど、太陽に恵まれたエリアです。十分な光を浴びることで、光合成量が増し、作物は自然と糖度・色・香りを高めていきます。「鮮やかな緑」や「濃い味わい」は、この土地の光がつくる恵みです。

海から届く、潮風のミネラル

南知多は三方を海に囲まれた半島の先端。日々吹き抜ける潮風が、海のミネラルを運び、作物の風味にほんのりとした"旨み"や"コク"を与えます。

さらに、海風は湿気を和らげ、病害の発生を抑える働きも。野菜や花が健やかに育つ自然の空調装置のような存在です。こうした環境は、国内でも数少ない「自然の恵みを最大限活かせる栽培地」として、me!農法の土台を支えています。

土づくりへのこだわり|自家製発酵腐葉土と前例のない酷暑への挑戦

自家製発酵腐葉土の様子

土づくりは自家製の発酵腐葉土をすべての基本としています。

・標高1500m以上から採取した特殊な微生物のいる腐葉土
・愛知県西尾市のほうろく屋による唯一無二の圧搾式のほうろく油かす
・そばがら(最も形の崩れにくい天然素材のひとつ=高品質かつ安定的な発酵を促す)
・くんたん、米ぬかなど

これらの貴重な天然素材を、C/N比を重視し中熟により発酵させ、アミノ酸やたんぱく質を残した中熟発酵腐葉土とし、南知多町の土壌に施した土で栽培しています。中熟発酵腐葉土によるアミノ酸は葉や花の色を鮮やかに、丈夫にします。

手のひらに持った中熟発酵腐葉土の様子

そしてme!農法は懐古主義としての自然農法に留まることなく、世界が未だかつて体験したことのない酷暑への挑戦。特別な微生物資材・ミネラル・アミノ酸・カルシウムの効果的な散布により厳暑期の植物の生命力を高めています。(化学肥料不使用)

これにより、野菜本来の味を維持し続ける事が可能となり、シェフの求める年間通してのプロ品質を実現。懐かしくて新しい、変わらないために進化しつづけるためのme!農法です。

水と栽培の哲学

水は植物の生命線。 me!農法では、必要最小限の灌水と、水自体のクオリティで香りや味を凝縮します。

・季節や天候に応じて量を調整(農業の基本)。必要に応じた何種類もの灌水設備をその都度選択。
・愛知用水をアップデートさせた独自の循環システムにより、水のクラスター・酸素・温度・ミネラルを植物の状態に合わせた細やかな管理により、年間を通じて安定した品質を維持。
愛知用水をアップデートした独自の循環システム

収穫と鮮度管理|氷感庫で守るプロ品質

収穫スタッフは地面に座りこみ、よく研いだ小さなハサミで最高のサイズのタイミングを狙って、時には一本一本、その時の完璧なデザインの茎の長さ、切り口の角度を意識して丁寧に収穫します。そのため、収穫には何時間もかかり、熟練のスタッフが複数名必要となります。包丁などで一気に収穫することはせず、一枚のリーフがシェフのお皿の「顔」になることを意識して収穫作業をしております。

地面に座り込み小さなハサミで丁寧に収穫するスタッフの様子

me!にとって収穫と調整は単純作業ではなく、作品制作という位置付けの重要なポジションです。夏の日は生長がはやく、数時間でサイズオーバーになります。雲の動きを予測して、緻密なスケジュールでベターな収穫計画を1時間ごとに立てることもあります。

リーフの一枚一枚はひとつの種から産まれたすべて異なる個性を持っているものであるということ、その中でもme!はシェフにとって高いデザイン性を施しやすくするための表現としての調整を施します。人は収穫という作業を通してリーフの最も美しい表情を捉える。 これこそがme!にとって自然農法についての考えです。以上、栽培方法と収穫方法の2点から、me!のリーフは「地球と一緒に育てたアート」という言葉が相応しいと考えております。

指先で優しく持たれた完璧な形のマイクロリーフ - 地球と一緒に育てたアート

鮮度管理

洗浄用水もこだわり、素材の鮮度を保持。濾過層を設置し酸素とミネラルを含んだ洗浄用の清水。保管は「氷感庫」で採れたてを維持する鮮度管理。このプロセスにより、シェフの厨房に届いた瞬間に畑の採れたての香り・色・食感をお届けできます。

氷感庫 - 採れたてを維持する業務用冷蔵庫

サステナブルな取り組み|土のリサイクルと循環農法

使用した土は発酵腐葉土によりリサイクルして再利用。これにより、環境負荷を最小化。使えるものは何度も繰り返し使うことで、持続可能な農業を未来につなげていきます。

味と香りについて

me!のマイクロリーフとエディブルフラワーを使った高級料理のプレゼンテーション

そうして育てられたme!のリーフやハーブは、口に含んで噛んだあと、「2秒遅れて」そのリーフ特有の濃厚な辛み、甘味、酸味、旨みが口の中にドッと溢れます。この時間軸も計算にいれてお料理を組み立てていただけます、お肉料理、ソース、ハーブ。フォークを口に入れた瞬間のソースの香り、その後お肉の香ばしい香り。肉汁の旨味。その2秒後に遅れてリーフの香りが広がることで、苦味が甘みに変化したり、臭みを打ち消してくれたり。「味の横軸の設計」が可能となり、組み合わせの自由度が広がります。